1. 電気・通信ケーブルを安全に届けるため電信柱は、
- 電気(電力線)
- 電話線
- インターネットの光ファイバー
などのケーブルを上空で支えるための柱。
ケーブルを地面に埋めるより安くて簡単な方法 だから存在しています。
2. 地中化(地下ケーブル)より圧倒的に安い
地中にケーブルを埋める「無電柱化」はカッコいいですが――
実は 工事費が10倍以上 かかります。
【工事の目安】
- 電柱方式:1kmあたり約5,000万円
- 地中化方式:1kmあたり約5億円〜10億円
だから全国すべてを地中化すると、
日本では 現実的にコストが高すぎる。
3. 修理・点検がしやすい
上空にケーブルが通っていると、
- 台風で切れてもすぐ発見
- 点検が簡単
- 工事の時間が短い
- 停電復旧が速い
というメリットがあります。
災害の多い日本ではこのメリットが大きいんです。
4. 地震に強い(実は理由がある)
地中に埋めると、
- 地割れ
- 地盤沈下
- 地中の水の流れ
などの影響を受けて壊れることがあります。
地震が多い日本では、
地上にポールを立てた方が復旧が早いと言われています。
5. 歴史的な流れ(昔の電話線の名残)
明治時代から続く電話線文化の延長で、
地上に柱を立てて線を引く方式がそのまま今も残っています。
昔の方式を完全に捨てて別方式に変えるのは、
全国規模で見るととても大変。
じゃあ、なんでヨーロッパは電柱が少ないの?
ヨーロッパの都市は電柱が少なくて綺麗ですよね。
理由はこちら
- 古くから街並みを守るために景観重視
- 配線システムを早い段階で地中化
- 災害が日本ほど多くない
- 街がコンパクトで工事コストが低い
日本とは条件がかなり違います。
日本も電柱を減らす方向には動いている
- 東京オリンピックのタイミング
- 大阪万博
- 観光地
などでは、無電柱化が進んでいます。
ただ、全国レベルでは費用が莫大すぎるため、
「必要なエリアから少しずつ」になっています。
まとめ:電信柱があるのは合理的だから
低コストでケーブルを運べる
修理が早い
災害に強い面もある
日本全体を地中化するには費用が巨大すぎる
という理由で、今も電信柱文化が残っています。




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