2025年現在、金(ゴールド)
2025年9月25日時点での国際金価格は1トロイオンスあたり
これまで金は景気が悪くなった時や不安定な時に買われる傾向があ
本記事では、
第1章:金とは何か?〜古代から現代までの役割〜
金は紀元前から人類が価値を認めてきた金属です。
19世紀には「金本位制」として、
この「どこの国の信用にも依存しない」という特性こそが、
第2章:2025年の金価格の現状
•2025年9月時点の国際金価格:約3,740ドル/オンス
•年初からの上昇率:約**+15%**(
•日本国内の店頭小売価格:1g=19,700円前後(
特に日本では「円安」
第3章:なぜ金は上がっているのか?5つの要因
(1) 中央銀行の大量購入
世界黄金協会(World Gold Council, WGC)の統計によれば、2022年以降の中央銀行による金購入
•2025年Q1:244トンの純購入
•2025年Q2:166トンの純購入
主な買い手はポーランド、中国、トルコ、カザフスタンなどです。
たとえばポーランドは2025年前半だけで67トン増やし、
各国が金を増やす理由は、
(2) インフレと通貨安の影響
世界的にインフレ率が高止まりしています。
•米国:2025年夏時点でインフレ率は3%台
•ユーロ圏:2.8%前後
•日本:3%前後(食品・エネルギー価格が押し上げ要因)
物価が上がるとお金の価値は下がります。
しかし金は「実物資産」であり、
日本では円安が加わり、さらに価格を押し上げています。
(3) 世界情勢の不安
ロシア・ウクライナ戦争や中東情勢の緊張など、
さらに米中対立や貿易摩擦、AI・
(4) 米国の利下げ観測
米連邦準備制度理事会(FRB)
金は利息を生みませんが、金利が下がると「
(5) ETFや投資資金の流入
金を裏付けとするETF(上場投資信託)
2025年上期だけで約397トン相当の資金が流入したと報告さ
個人投資家も積立やETFを通じて参加しやすくなり、
第4章:各国の金保有量ランキング(上位20)
(2025年9月WGCデータ、単位:トン)
1.米国:8,133.5t
2.ドイツ:3,350.2t
3.イタリア:2,451.8t
4.フランス:2,437.0t
5.ロシア:2,332.7t
6.中国:2,298.5t
7.スイス:1,039.9t
8.インド:900.0t
9.日本:845.9t
10.トルコ:634.7t
11.オランダ:612.4t
12.ポーランド:515.4t
13.台湾:422.4t
14.ポルトガル:382.6t
15.ウズベキスタン:364.5t
16.サウジアラビア:323.1t
17.英国:310.2t
18.カザフスタン:306.1t
19.スペイン:281.5t
20.オーストリア:279.9t
第5章:金のメリットとデメリット
メリット
•インフレや通貨安に強い
•世界中で価値が認められている
•株や債券と相関が低く分散投資に有効
デメリット
•利息や配当がない
•短期では価格変動が大きい
•現物は消費税や保管料が必要
•日本では売却益に課税あり(現物は総合課税、
第6章:金以外の「安全資産」
•銀・プラチナ:希少性はあるが工業需要に左右されやすい
•スイスフラン・日本円:安全通貨として有事に買われやすい
•不動産:インフレに強いが流動性が低い
•ビットコイン:デジタルゴールドと呼ばれるが変動が大きい
第7章:個人投資家はどう考えるべきか?
初心者が金投資をする場合は「全資産の一部(5〜10%程度)
•長期で保有したい人 → 現物(金地金・コイン)や純金積立
•短期で売買したい人 → 金ETF(例:東証1540)
•少額からコツコツ → 純金積立や投資信託
「資産の保険」と考えることが重要です。
まとめ
金の値上がりは、
•中央銀行の買い増し
•インフレや通貨安
•世界の不安定さ
•投資マネーの流入
といった要因が重なった結果です。
金は“最後の安全資産”として、
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