どうも、おはよう、こんにちは、こんばんは。ミギーです。
最近は新NISAや米国株、投資信託、ビットコインなど、資産運用に関する話題を目にする機会が増えました。
銀行にお金を置いているだけでは、なかなか資産が増えないため、
「できるだけ早く投資を始めた方がよいのでは?」
「預金を残しておくより、株を買えるだけ買った方が得なのでは?」
と考える方もいるかもしれません。

さあ、お金を増やすために投資しよう!
預金として置いていても増えないなら、とりあえず買えるだけ株を買おう♪

ちょっと待って。
投資を始める前に、生活に必要な貯蓄は残してあるの?
急に働けなくなったり、家電が壊れたりしたときのお金はどうするの?

そんなに預金はいらないよ。
今すぐ全部投資して、お金を増やすんだ!

全部投資するのは危険だよ。
まずは、生活防衛資金について一緒に考えてみよう。
投資は、将来の資産を増やすために役立つ可能性があります。
しかし、投資信託や株式、ETFなどは、必要なときに必ず利益が出ているとは限りません。
急に現金が必要になったとき、保有している商品が値下がりしていれば、損失を抱えた状態で売却しなければならない可能性があります。
そこで、投資を始める前に準備しておきたいのが、今回紹介する生活防衛資金です。
この記事では、
- 生活防衛資金とは何か
- なぜ投資の前に必要なのか
- 会社員はいくら用意すればよいのか
- 自営業や子育て世帯はいくら必要なのか
- 生活防衛資金を貯める方法
- 貯め終わるまで投資してはいけないのか
- 余裕資金で行う投資の基本
- SPYD・HDV・AGG・VIGとは何か
について、投資初心者の方にも分かるように解説します。
※この記事は一般的な資産形成の考え方を紹介するものです。必要な生活防衛資金は、家族構成、職業、収入、健康状態などによって異なります。投資には元本割れの可能性があります。
- 生活防衛資金とは?
- 理由1.急なトラブルに対応できる
- 理由2.投資商品を安値で売らずに済む
- 理由3.精神的に落ち着いて投資を続けられる
- 理由4.借金や高額な保険への依存を減らしやすい
- 給料ではなく最低生活費で計算する
- 独身の会社員
- 夫婦共働き世帯
- 子どもがいる家庭
- 自営業・フリーランス
- 住宅ローンがある家庭
- 収入が不安定な人
- 生活費口座と分ける
- ステップ1.まず10万円を目指す
- ステップ2.固定費を見直す
- ステップ3.給料日に先取りする
- ステップ4.不用品を売る
- ステップ5.借金の返済を優先する
- 価格変動リスク
- 信用リスク
- 為替変動リスク
- 金利変動リスク
- カントリーリスク
- 流動性リスク
- SPYDの特徴
- HDVの特徴
- AGGの主な投資対象
- VIGの特徴
生活防衛資金とは?
生活防衛資金とは、病気、失業、災害などによって収入が減ったり、予想外の支出が発生したりしたときに、普段の生活を維持するためのお金です。
簡単にいうと、
何か問題が起きても、投資商品を売らず、借金もせずに生活を続けるためのお金
です。
例えば、次のような場面で必要になります。
- 会社を退職した
- リストラや雇い止めに遭った
- 病気やけがで働けなくなった
- 家族の介護が必要になった
- 自営業の売上が大きく減った
- 車が故障した
- 冷蔵庫やエアコンが壊れた
- 自宅の修理が必要になった
- 冠婚葬祭の支出が重なった
- 地震や台風で被害を受けた
- 引っ越しが必要になった
こうした出費は、いつ発生するか分かりません。
投資で大きな利益が出ている時期なら、商品を売却して対応できるかもしれません。
しかし、株価が大幅に下落している時期と重なることもあります。
そのため、生活防衛資金と投資用資金は、最初から別のお金として管理することが大切です。
投資の前に生活防衛資金が必要な理由
生活防衛資金が必要な理由は、大きく分けて次の4つです。
- 急なトラブルに対応できる
- 投資商品を安値で売らずに済む
- 精神的に落ち着いて投資を続けられる
- 借金や高額な保険への依存を減らしやすい
順番に見ていきましょう。
理由1.急なトラブルに対応できる
私たちの生活では、毎月決まって発生する支出だけでなく、急な支出も発生します。
例えば、冷蔵庫が突然故障した場合、買い替えに10万円以上かかることがあります。
車を所有していれば、故障や事故、車検などで、まとまったお金が必要になることもあります。
病気やけがで長期間休むことになれば、医療費だけでなく、収入が減る可能性もあります。
会社員には傷病手当金や雇用保険などの制度がありますが、給与がそのまま全額補償されるわけではありません。
協会けんぽの傷病手当金は、業務外の病気やけがで働けず、給与を受けられないなどの条件を満たした場合に支給され、支給開始日から通算して1年6か月が限度です。
失業した場合も、雇用保険の基本手当を受けられる可能性がありますが、受給資格、給付開始時期、所定給付日数は、離職理由や加入期間などによって変わります。一般の離職者では、被保険者期間などに応じて90日から150日が基本となっています。
公的制度は大切ですが、
「制度があるから、貯蓄はゼロでも大丈夫」
とは限りません。
手続きから入金までの生活費や、給付だけでは不足する金額を補うためにも、現金を準備しておく必要があります。
理由2.投資商品を安値で売らずに済む
株式、ETF、投資信託、不動産、金、ビットコインなどの資産は、自分が売りたいときに、必ず希望する価格で売れるわけではありません。
株式やETFは取引時間中であれば比較的売却しやすい商品ですが、価格は毎日変動します。
100万円で購入した投資商品が、一時的に70万円まで値下がりする可能性もあります。
そのタイミングで家電の買い替えや医療費が必要になり、現金がなければ、30万円の損失を抱えた状態で売却しなければなりません。
その後に価格が戻ったとしても、一度売却してしまえば回復の恩恵は受けられません。
生活防衛資金があれば、急な出費には現金で対応し、投資商品は慌てずに保有を続けられます。
つまり生活防衛資金には、
投資商品を一番売りたくない時期に売らなくてもよい状態を作る
という役割があります。
理由3.精神的に落ち着いて投資を続けられる
投資を始めた後に多くの人が苦しくなるのは、価格が下がったときです。
例えば100万円を投資し、評価額が70万円になれば、画面上では30万円の損失が表示されます。
さらに生活費の預金もほとんどなければ、
「もっと下がったら生活できない」
「今すぐ全部売った方がよいのでは?」
と不安になります。
結果として、株価が下がったところで売却し、その後の回復前に投資をやめてしまう可能性があります。
一方、生活費の半年分や1年分を現金で持っていれば、
「投資資産が下がっても、当面の生活には困らない」
と考えやすくなります。
金融庁も、株式や投資信託には元本割れのおそれがあることを示したうえで、長期・積立・分散によってリスクと付き合いながら資産形成を行う考え方を紹介しています。
生活防衛資金は、単なる緊急用のお金ではありません。
投資を長く続けるための精神安定剤としても機能します。
理由4.借金や高額な保険への依存を減らしやすい
手元に現金がない状態で急な出費が発生すると、
- カードローン
- リボ払い
- 消費者金融
- クレジットカードの分割払い
などを利用しなければならない可能性があります。
投資で年数%の利益を狙っていても、それ以上に高い利息を支払えば、家計全体ではマイナスになりかねません。
生活防衛資金があれば、ある程度の出費を自分の現金でまかなえます。
また、少額の損失まで保険ですべてカバーしようとする必要が減るため、保険料を見直せる可能性もあります。
ただし、生活防衛資金があれば、すべての保険が不要になるわけではありません。
火災、自動車事故、死亡、長期間の就業不能など、貯蓄だけでは対応しにくい大きな損失については、保険が必要になることがあります。
生活防衛資金は、保険を完全に置き換えるものではなく、保険と貯蓄を適切に使い分けるための土台です。
生活防衛資金はいくら必要?
生活防衛資金に、全員共通の正解はありません。
一般的には、
- 会社員:生活費の3~6か月分
- 子育て中の会社員世帯:生活費の6~12か月分
- 自営業・フリーランス:生活費の12か月分以上
が一つの目安になります。
ただし、これは絶対的な基準ではありません。
重要なのは、給料の何か月分ではなく、最低限必要な生活費の何か月分かで考えることです。
給料ではなく最低生活費で計算する
例えば手取り月収が30万円でも、毎月の最低生活費が20万円なら、生活防衛資金は20万円を基準に計算します。
| 準備する期間 | 必要な生活防衛資金 |
|---|---|
| 3か月分 | 60万円 |
| 6か月分 | 120万円 |
| 12か月分 | 240万円 |
| 18か月分 | 360万円 |
最低生活費には、主に次の支出を含めます。
- 家賃または住宅ローン
- 食費
- 水道光熱費
- 通信費
- 最低限必要な保険料
- 日用品費
- 医療費
- 子どもの費用
- 自動車の維持費
- 税金や社会保険料
- 借入金の返済
一方で、緊急時に減らせる支出は、必ずしも通常どおり含める必要はありません。
例えば、
- 外食
- 旅行
- 趣味
- 衣服
- 娯楽
- 高額なサブスクリプション
などは、収入が減った場合に見直せます。
普段の生活費が30万円でも、緊急時には22万円まで減らせるなら、22万円を基準に考える方法があります。
立場別の生活防衛資金の目安
独身の会社員
収入が安定していて、扶養家族がおらず、実家からの援助を受けられる場合は、生活費の3~6か月分が一つの目安です。
例えば最低生活費が月15万円なら、
- 3か月分:45万円
- 6か月分:90万円
となります。
ただし、転職に時間がかかりそうな業種や、家族から援助を受けられない場合は、6か月分以上を準備した方が安心です。
夫婦共働き世帯
夫婦の収入源が二つあり、片方が働けなくなっても、もう片方の収入で生活費の多くをまかなえる場合は、必要額を少し抑えられることがあります。
ただし、
- 同じ会社や同じ業界で働いている
- 景気悪化で二人とも収入が減る可能性がある
- 住宅ローンが大きい
- 子どもの教育費が必要
- 車を複数所有している
といった場合は、多めに準備した方がよいでしょう。
共働きだから必ず安心とは限りません。
夫婦の収入が同時に減る可能性も考えておく必要があります。
子どもがいる家庭
子どもがいる家庭では、生活費の6~12か月分を一つの目安に考えます。
子どもの食費、衣服、保育料、学校費用、医療費などは、大人の都合だけで簡単にゼロにはできません。
また、親が病気になった場合、医療費だけでなく、保育や家事を外部へ頼む費用が増える可能性があります。
例えば最低生活費が月25万円なら、
| 準備する期間 | 必要額 |
|---|---|
| 6か月分 | 150万円 |
| 9か月分 | 225万円 |
| 12か月分 | 300万円 |
となります。
住宅購入、出産、入学などが近い場合、そのためのお金は生活防衛資金とは別に準備します。
自営業・フリーランス
自営業やフリーランスは、会社員よりも生活防衛資金を多めに持つ必要があります。
会社員のように毎月一定の給与が支払われるとは限らず、売上が急に落ちる可能性があるからです。
また、会社員向けの傷病手当金は、一般的な国民健康保険では原則として同じ形では用意されていません。
そのため、生活費の12か月分以上に加えて、
- 事業用の家賃
- 仕入れ代金
- 従業員の給与
- 税金
- 社会保険料
- 借入金の返済
- 設備の修理費
など、事業を維持するためのお金も分けて準備する必要があります。
生活用の預金と事業用の預金を、同じ口座で管理しないことも大切です。
住宅ローンがある家庭
住宅ローンがある場合は、生活防衛資金を多めに持つ方が安心です。
賃貸であれば、家賃が高すぎる場合に引っ越す選択肢があります。
しかし、住宅ローンは収入が減っても返済が続きます。
さらに持ち家では、
- 給湯器
- エアコン
- 屋根
- 外壁
- 水回り
- 固定資産税
などの支出もあります。
生活費の6~12か月分に加えて、住宅修繕用の予備資金も準備しておくと安心です。
収入が不安定な人
歩合給、契約社員、派遣社員、季節雇用など、毎月の収入が変動しやすい場合は、会社員であっても生活費の9~12か月分を検討します。
勤務先の福利厚生や雇用保険だけで判断せず、
「収入がなくなった場合、同じ水準の仕事を見つけるまで何か月かかるか」
を考えることが重要です。
生活防衛資金と近いうちに使うお金は別
生活防衛資金を計算するときに注意したいのが、近い将来に使う予定のお金です。
例えば、
- 住宅の頭金
- 車の購入費用
- 出産費用
- 入学費用
- 結婚式費用
- 引っ越し費用
- 家電の買い替え費用
- 税金の支払い
は、生活防衛資金とは別に準備します。
生活防衛資金が150万円あっても、半年後に車の購入で100万円を使う予定なら、実質的な生活防衛資金は50万円です。
その状態で、
「150万円貯まったから、残りは全部投資しよう」
と考えると、予定していた支出の後に現金が不足します。
お金は、次の3種類に分けると管理しやすくなります。
1.毎月使うお金
食費、家賃、光熱費、通信費など。
2.数年以内に使うお金
車、住宅、教育、旅行、家電など。
3.長期間使わないお金
老後資金など、投資に回せる余裕資金。
投資をするのは、基本的に3番目のお金です。
生活防衛資金はどこに置く?
生活防衛資金では、利益を増やすことよりも、
- 元本が大きく変動しない
- 必要なときに使える
- 簡単に引き出せる
ことが重要です。
そのため、普通預金や決済用預金などで管理するのが基本です。
生活防衛資金を株式、投資信託、ビットコインなどに入れてしまうと、必要なときに値下がりしている可能性があります。
「少しでも利息を増やしたい」
と思うかもしれませんが、生活防衛資金の役割は、お金を増やすことではありません。
家計と投資を守ることです。
生活費口座と分ける
生活防衛資金を普段使う口座へ入れておくと、知らない間に使ってしまう可能性があります。
そこで、
- 給与・生活費口座
- 生活防衛資金口座
- 投資用口座
を分ける方法がおすすめです。
生活防衛資金口座には、クレジットカードや公共料金の引き落としを設定せず、緊急時だけ使うようにします。
銀行を分けてもよいでしょう。
ただし、緊急時にすぐ使えない場所へ置くと不便です。
ATMやインターネットバンキングで、必要なときに動かせる状態にしておきます。
生活防衛資金を貯める方法
「必要なのは分かったけれど、100万円や200万円もすぐには貯められない」
という方も多いと思います。
生活防衛資金は、一度に準備する必要はありません。
少しずつ段階的に増やしていきましょう。
ステップ1.まず10万円を目指す
預金がほとんどない場合、最初から半年分を目指すと遠く感じます。
まずは、家電の故障や急な医療費に対応できる10万円を目指します。
10万円が貯まれば、次は30万円、50万円、生活費3か月分というように増やします。
ステップ2.固定費を見直す
生活防衛資金を早く作るには、毎月の固定費を見直す方法が効果的です。
例えば、
- 携帯電話料金
- 保険料
- 動画や音楽のサブスクリプション
- 自動車関連費
- 家賃
- 電気やガスの契約
- 利用していない会員サービス
などを確認します。
毎月5,000円削減できれば、年間6万円です。
毎月1万円なら、年間12万円になります。
一度見直すと、その後も効果が続くのが固定費削減の強みです。
ステップ3.給料日に先取りする
毎月余ったお金を貯めようとしても、給料日前には使い切ってしまうことがあります。
そこで、給料日に一定額を自動的に別口座へ移します。
例えば、
- 毎月1万円
- ボーナスから5万円
- 臨時収入の半分
など、自分なりのルールを決めます。
毎月2万円なら、1年間で24万円です。
ボーナスから年10万円を追加すれば、合計34万円になります。
ステップ4.不用品を売る
使っていない家電、ゲーム、衣服、本などを売り、そのお金を生活防衛資金へ回す方法もあります。
ただし、物を売るだけでは毎月継続して貯まりません。
固定費の削減や先取り貯蓄と組み合わせることが大切です。
ステップ5.借金の返済を優先する
高金利のカードローンやリボ払いがある場合は、投資より返済を優先する方がよい場合があります。
投資の利益は保証されませんが、借入金の利息は契約どおり発生します。
ただし、すべてを返済に回して預金がゼロになると、再び借金が必要になる可能性があります。
まず小さな緊急資金を確保し、その後に高金利の借金を返済する方法を検討しましょう。
生活防衛資金が貯まるまで投資してはいけない?
基本的には、生活防衛資金を優先します。
しかし、
「半年分が貯まるまで、絶対に1円も投資してはいけない」
とまでは言い切れません。
投資を体験しながら学びたい場合は、生活防衛資金を貯めつつ、月1,000円から5,000円程度の少額で始める方法もあります。
例えば毎月3万円を貯蓄や投資に回せる場合、
| 目的 | 毎月の金額 |
|---|---|
| 生活防衛資金 | 2万5,000円 |
| 少額積立投資 | 5,000円 |
| 合計 | 3万円 |
という分け方ができます。
ただし、次の状態なら投資より現金確保を優先した方がよいでしょう。
- 預金がほぼゼロ
- 家賃やカード代の支払いが苦しい
- リボ払いやカードローンがある
- 近いうちに大きな出費がある
- 毎月赤字になっている
- 収入が途絶える可能性が高い
投資を始める前に、まず家計が毎月黒字になっていることが重要です。
投資するときに全額を一括で入れない
生活防衛資金を確保した後も、投資用資金を一度に全部投資する必要はありません。
一括投資をした翌日に相場が大きく下落すると、初心者は強い不安を感じます。
そこで、
- 毎月1万円
- 毎月3万円
- ボーナス月だけ追加
- 1年間に分けて購入
など、購入時期を分散する方法があります。
金融庁は、積立投資について、あらかじめ決めた金額を継続して投資することで、少額から始められ、高いときだけ購入することを避けやすくなると説明しています。
ただし、積立投資なら必ず利益が出るわけではありません。
長期間相場が下落すれば、積立投資でも元本割れします。
投資のリスクをなくす方法ではなく、購入時期の偏りを抑える方法です。
投資で知っておきたい主なリスク
投資には、必ず何らかのリスクがあります。
「絶対に損をしない」
「元本保証で高い利益が出る」
という話には注意してください。
価格変動リスク
株式、投資信託、ETFなどの価格が変動するリスクです。
購入価格より値下がりすれば、元本割れする可能性があります。
企業の業績だけでなく、景気、金利、ニュース、投資家心理などでも価格は動きます。
信用リスク
国や企業が、約束した利息や元本を支払えなくなるリスクです。
企業が倒産すれば、その企業の株式価値が大きく下がったり、ゼロに近づいたりする可能性があります。
債券でも、発行した国や企業が破綻すれば、元本が返ってこない可能性があります。
為替変動リスク
外国株式や外国債券へ投資する場合、商品の値動きに加えて、円と外国通貨の為替変動の影響を受けます。
米国株が値上がりしても、ドルに対して円高が進めば、円換算した利益が減ることがあります。
反対に円安になれば、円換算した資産価値が増える場合があります。
金利変動リスク
一般的に、市場金利が上昇すると、すでに発行されている債券の価格は下落しやすくなります。
債券ETFも、元本保証ではありません。
株式より値動きが小さい傾向があっても、価格が下がることはあります。
カントリーリスク
投資先の国で政治不安、戦争、災害、規制変更などが起きることにより、資産価値が下落するリスクです。
新興国だけでなく、先進国にもカントリーリスクはあります。
流動性リスク
売りたいときに買い手が見つからなかったり、大幅に安い価格でなければ売れなかったりするリスクです。
取引量の少ない株式、不動産、一部の債券や暗号資産などでは、特に注意が必要です。
ETFとは?
ここからは、僕が保有または注目してきたETFについて紹介します。
ETFとは、Exchange Traded Fundの略で、日本語では上場投資信託と呼ばれます。
ETFは、投資信託のように多くの株式や債券をまとめて保有しながら、株式と同じように証券取引所で売買できる商品です。
例えば米国の高配当株ETFを一つ購入すれば、自分で何十社もの株式を個別に購入しなくても、複数の高配当企業へまとめて投資できます。
ただし、ETFも元本保証ではありません。
分散されていても、相場全体が下落すれば価格は下がります。
SPYDとは?
SPYDは、ステート・ストリートが運用する米国高配当株ETFです。
正式名称は、State Street SPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETFです。
S&P500に含まれる企業のうち、配当利回りが高い80社で構成される指数への連動を目指しています。
SPYDの特徴
- 米国の高配当株へまとめて投資できる
- S&P500の中から配当利回りが高い80社を選ぶ
- 定期的に構成銘柄が見直される
- 比較的低い経費率
- 配当収入を重視する人に選ばれやすい
2026年7月時点で、公式ページに記載された総経費率は年0.07%です。
ただし、配当利回りが高い企業は、株価が下がった結果として利回りが高く見えている場合があります。
高配当だから安全とは限りません。
景気の影響を受けやすい業種の比率が高くなる場合もあるため、SPYDだけへ集中投資するのは注意が必要です。
HDVとは?
HDVは、ブラックロックが運用する米国高配当株ETFです。
正式名称は、iShares Core High Dividend ETFです。
比較的配当利回りが高い米国株で構成される指数への連動を目指しています。
HDVの特徴
- 米国の高配当企業へ投資する
- 配当収入を重視したETF
- 財務面など一定の基準を用いて銘柄を選ぶ
- SPYDとは銘柄選定の考え方が異なる
- 業種の偏りが発生することがある
SPYDとHDVは、どちらも米国高配当株ETFですが、採用する指数や銘柄選定方法が異なります。
同じ高配当ETFでも値動きや構成銘柄は同じではありません。
AGGとは?
AGGは、ブラックロックが運用する米国債券ETFです。
正式名称は、iShares Core U.S. Aggregate Bond ETFです。
米国の投資適格債券市場へ幅広く投資する指数への連動を目指しています。
AGGの主な投資対象
- 米国国債
- 政府関連債
- 住宅ローン担保証券
- 投資適格社債
- その他の米ドル建て投資適格債券
株式ETFとは役割が異なり、資産全体の値動きを抑えたり、利息収入を得たりする目的で利用されます。
ただし、AGGも価格が変動します。
金利が上昇すると債券価格が下落する可能性があるため、
「債券ETFなら絶対に損をしない」
というわけではありません。
また、日本の投資家がAGGを保有する場合は、円とドルの為替変動にも注意が必要です。
VIGとは?
VIGは、バンガードが運用する米国増配株ETFです。
正式名称は、Vanguard Dividend Appreciation ETFです。
長期間にわたり配当を増やしてきた米国企業で構成される指数への連動を目指しています。
VIGの特徴
- 配当利回りの高さだけを追わない
- 継続的な増配実績を重視する
- 大型の優良企業が中心になりやすい
- 現在の配当より、将来の配当成長を重視する人向け
- 株価上昇と増配の両方を期待する考え方
SPYDやHDVは、現在の配当収入を重視する傾向があります。
一方、VIGは、配当を増やし続ける力を持つ企業へ投資する考え方です。
そのため、表面的な配当利回りは高配当ETFより低い場合があります。
SPYD・HDV・AGG・VIGの違い
| ETF | 主な投資対象 | 主な目的 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| SPYD | 米国高配当株 | 高い配当収入 | 景気敏感株などへ偏る可能性 |
| HDV | 米国高配当株 | 配当収入と財務面を重視 | 業種の偏りが生じることがある |
| AGG | 米国投資適格債券 | 利息収入・値動きの分散 | 金利上昇、為替変動 |
| VIG | 米国増配株 | 配当の成長と株価上昇 | 現在の配当利回りは低めの場合がある |
どのETFが一番優れているかではなく、目的が違います。
例えば、
- 現在の配当収入を重視する:SPYD・HDV
- 資産全体の値動きを抑えたい:AGG
- 長期的な増配と成長を重視する:VIG
という考え方があります。
ただし、複数のETFを持てば必ず適切に分散できるわけではありません。
SPYD、HDV、VIGはいずれも米国株式なので、保有銘柄が一部重なる場合があります。
ETFの本数ではなく、実際の投資対象を確認することが大切です。
新NISAでは何を優先する?
新NISAでは、対象となる株式や投資信託の運用益が非課税になります。
通常、株式や投資信託の売却益や配当には約20%の税金がかかりますが、NISA口座内の対象商品から得られる利益は非課税です。
ただし、新NISAを使えば損をしないわけではありません。
金融庁も、NISAを利用した場合でも元本保証ではないと説明しています。
投資初心者の場合は、
- 生活防衛資金を準備する
- 近いうちに使うお金を現金で確保する
- 新NISAのつみたて投資枠を検討する
- 長期・積立・分散を意識する
- 余裕があれば高配当ETFなどを検討する
という順番が分かりやすいでしょう。
配当金を受け取ることは魅力的ですが、資産形成の初期では、配当だけにこだわらず、広く分散された低コストの投資信託も比較することが大切です。
生活防衛資金を使ってもよい場面
生活防衛資金は、絶対に使ってはいけないお金ではありません。
本当に困ったときに使うためのお金です。
例えば、
- 失業して生活費が不足した
- 病気やけがで収入が減った
- 生活に不可欠な家電が壊れた
- 車がないと通勤できず、修理が必要
- 災害で緊急の支出が発生した
- 家族の介護や治療が必要になった
場合は、生活防衛資金を使います。
反対に、
- 株価が下がったので追加購入したい
- 新しいスマートフォンが欲しい
- 旅行へ行きたい
- セール商品を買いたい
- ビットコインが上がりそう
という理由で使うのは避けた方がよいでしょう。
生活防衛資金を使った後は、投資額を一時的に減らし、再び目標額まで戻します。
生活防衛資金は定期的に見直す
一度生活防衛資金を準備しても、そのままでよいとは限りません。
次のような変化があれば、必要額を見直します。
- 結婚した
- 子どもが生まれた
- 住宅を購入した
- 車を購入した
- 転職した
- 独立した
- 配偶者が退職した
- 親の介護が始まった
- 毎月の生活費が増えた
- 物価が上昇した
独身時代に100万円で十分だった人も、子どもが生まれ、住宅ローンを組めば、200万円や300万円必要になる可能性があります。
半年または1年に一度、家計と一緒に確認するとよいでしょう。
まとめ|投資の前に家計を守る土台を作ろう
生活防衛資金とは、失業、病気、災害、急な出費などが発生したときに、普段の生活を維持するためのお金です。
生活防衛資金を持つメリットは、次のとおりです。
- 急なトラブルに対応できる
- 投資商品を安値で売らずに済む
- 暴落時にも落ち着いて投資を続けやすい
- 借金を利用する可能性を減らせる
- 家計管理の習慣が身につく
- 投資資金と生活費を明確に分けられる
必要額の目安は、次のように考えます。
| 立場 | 生活防衛資金の目安 |
|---|---|
| 独身の会社員 | 最低生活費の3~6か月分 |
| 共働き夫婦 | 最低生活費の3~6か月分 |
| 子どもがいる家庭 | 最低生活費の6~12か月分 |
| 収入が不安定な会社員 | 最低生活費の9~12か月分 |
| 自営業・フリーランス | 最低生活費の12か月分以上 |
| 住宅ローンがある家庭 | 6~12か月分+修繕用資金 |
大切なのは、一日でも早く大金を投資することではありません。
投資は、生活を犠牲にして行うものではなく、生活を豊かにするために行うものです。
固定費を見直す
↓
家計を黒字にする
↓
生活防衛資金を作る
↓
近いうちに使うお金を確保する
↓
余裕資金で投資を始める
この順番を守ることで、急な出費や株価の下落が起きても、落ち着いて資産形成を続けやすくなります。

なるほど。
全部を株に入れるのではなく、生活に必要なお金を残してから投資するんだね。

そうだね。
何が起きても生活を守れる状態を作ることが、投資を長く続けるための第一歩だよ。
まずは毎月の最低生活費を計算し、自分や家族に必要な生活防衛資金を確認してみてください。
投資で利益を増やすことも大切ですが、その前に、投資を途中でやめなくてもよい家計を作ることが重要です。
無理のない金額で、長期的に資産形成を続けていきましょう。
それではまたー♪♪




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