― 静かに衰退する「抜け殻国家」の未来 ―
◆ このシリーズについて
本シリーズは
「強く、豊かに。」を掲げる高市政権の国家戦略を、
生活者の目線で丁寧に読み解く連載です。
- 第1回:国家ビジョン(強く、豊かに。)
 - 第2回:積極財政の本質
 
そして今回は、
その“逆”──
投資をやめた日本の未来
を正面から描きます。
◆ はじめに:国は「突然滅びない」
崩壊した国家の歴史を見ても、
滅びの多くは戦争よりも静かな衰退です。
国は、
爆発するように崩れるのではなく、
- 家庭の余裕が消え
 - 子どもが減り
 - 技術が遅れ
 - 産業が萎み
 - 地方から灯りが消え
 
気づくと“抜け殻”になっている
これが現実です。
衰退とは“静かな災害”です。
◆ 日本の現状:すでに「予兆」は始まっている
これが現実です。
| 分野 | 兆候 | 
| 人口 | 出生率1.26/5年連続減 | 
| 産業 | 半導体シェア→世界2位→今や1割 | 
| 食料 | 自給率38% | 
| 医薬品 | 200品目以上が供給不安 | 
| エネルギー | 自給率12%/燃料輸入依存 | 
| 地方 | 30年で1,400自治体が消滅予測 | 
| 所得 | 実質賃金 30年横ばい | 
つまり、
放置すれば、“緩やかな崩壊ルート”にいます。
◆ 投資を止めた未来は、こう進む
ここからは順を追って説明します。
① 物価がじわじわ上がる
卵・乳製品・野菜・加工品…
「あれ?去年より高い」
これが日常になる。
背景:
- 輸入依存
 - 物流コスト増
 - 農家の高齢化
 
家計は静かに圧迫されます。
② スーパーから商品が消える日が増える
- 「入荷待ち」
 - 「数量制限」
 - 「生産終了」
 
これは食の安全保障崩壊の序章です。
③ 電気代がさらに上がる
発電投資不足 → 供給不安 → 企業撤退 → 賃金下落
停電は「災害」ではなく、
経済の当然の帰結になります。
④ 薬局で欲しい薬が買えない
「いつ入りますか?」
「メーカー欠品です」
全国で起きています。
医療供給を再構築しないと、
治せる病気で人が苦しむ社会に。
⑤ 給料は上がらず、税金だけ増える
投資不足 → 生産性低下 → 賃金停滞
一方で、社会保障費は増える
結果:
努力しても暮らしが楽にならない国へ
◆ 生活はこう変わる「私たちの日常」
🏠
ケース1:家計
- 電気代 → 上昇
 - 食費 → 上昇
 - 日用品 → じわじわ高騰
 - 手取り → 横ばい
 
→ 貯金ができない/未来が怖い
👶
ケース2:子育て
- 保育枠不足
 - 教育費増大
 - 子どもに投資する余裕がない
 
→ 出生数の低下/家庭の精神的疲弊
👵
ケース3:老後
- 医療費増
 - 介護施設不足
 - 地域医療が崩れていく
 
→ 「長生きリスク」が現実に
◆ そして、社会はこう変わる
✅ 若者がいなくなる
学び、働き、納税する層が減る。
✅ 高齢化率が極限まで上がる
現役世代に過大負担。
✅ 産業が消える
「この町から工場が無くなりました」
→ これが地方から順番に起こる。
✅ 街にシャッターが増える
商店街→真っ暗
駅前→閑散
地方→無店舗化
◆ 「努力不足」ではなく「構造の問題」
昔は
頑張れば豊かになれる社会
しかし、投資を止めると
頑張っても報われない社会
になります。
個人の努力で解決できない。
国家設計の問題です。
◆ なぜ“静かな衰退”は危険なのか?
急激な崩壊なら危機感があります。
しかし実際は違います。
「まだ大丈夫」
「誰かがどうにかする」
この油断が、
もっとも国を弱くします。
温水に浸けられたカエルのように、
気付かぬうちに終わる。
◆ では、何をすれば防げるのか?
結論:
投資して、未来の“供給力”を取り戻す
投資すべき分野:
| 分野 | 理由 | 
| 食料 | 人は食べないと生きられない | 
| エネルギー | 電気は生活と産業の血液 | 
| 半導体 | 全産業の根幹 | 
| 医薬品 | 国民の命の基盤 | 
| 教育 | 人材なくして国はない | 
| 防災 | 災害国での必須投資 | 
| 地方 | 国全体の面積=国力 | 
守るべき場所に、戦略的に投資する。
◆ 投資は“贅沢”ではない
投資とは、
- 災害の被害を小さくする
 - 食の安定を守る
 - 電気を安定させる
 - 給料を上げる
 - 子どもに未来を作る
 - 地方を生かす
 
生活を守る唯一の手段
です。
◆ だから今、選択が必要だ
- 投資するのか
 - しないのか
 
日本は岐路にあります。
衰退は、運命ではない。
選べばよい。
未来は、政策と覚悟の結果です。
◆ まとめ
- 国は“静かに枯れる”
 - 投資が止まれば生活が苦しくなる
 - 食・電気・医療・賃金・地方が崩れる
 - 個人努力では克服できない
 - 投資は未来への最良の保険
 
結論:
国を守るのは、国家投資。
家庭を守るのは、国家設計。
私たちは、
未来の日本を“自分で選ぶ”時代にいます。
▼次回(Day4)
「積極財政が生活をどう変えるか」
冷蔵庫、電気代、給料、子育て…
生活の景色が変わる未来を描きます。




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