🏔️はじめに:最近「クマが人里に降りてきた」というニュースが増えている理由
最近、全国各地で「クマが住宅地や学校近くに現れた」「
2025年に入ってからも、東北・北陸・
ではなぜ、昔は“山奥の生き物”だったクマが、
そして、
この記事では、
・クマ出没が増えている理由
・全国と関西の現状
・高槻市周辺での実例
・人と自然が共存するための具体策
を、初心者にも分かりやすく解説していきます。
🪵第1章:そもそも日本のクマってどんな生き物?
日本に生息しているクマは主に以下の2種類です。
| 種類 | 主な分布 | 特徴 |
| ツキノワグマ | 本州・四国 | 胸に三日月状の白い模様。体長120~180cm。 |
| ヒグマ | 北海道 | 体長2m近くの大型種。攻撃性が強く、肉食傾向もある。 |
関西や高槻周辺で見られるのはツキノワグマです。
もともと人を襲う動物ではありませんが、空腹・驚き・
🌳第2章:クマが人里に出てくるようになった主な理由
🥀1. 山の「ドングリ」が不作になっている
クマの主食のひとつが「ブナ・ナラなどの木の実(ドングリ)」
しかし、ここ数年は温暖化や台風の影響で**実りの少ない年(
ブナの花が咲くのは春。
その時期に霜や高温が続くと実が育たず、
結果として、クマが「人里にある果樹や畑の作物」
🧠豆知識:
クマは冬眠前に1日1万キロカロリー近くを摂取し、
そのため秋に餌がないと“必死に食べ物を探す行動”
🏡2. 里山の「放置」と人の減少
昔の日本では、薪・炭・落ち葉などを採取するために、
人の手が入ることで、**人と野生の間に明確な境界(緩衝地帯)
ところが今は、過疎化や高齢化で里山が放置され、
・雑木林がうっそうとし、見通しが悪い
・果樹や農地が放置されてクマの餌場に
・人の気配が少なく、クマが怖がらなくなった
という環境に変化しました。
この「人と自然の距離の縮まり」が、出没増加の一因です。
🍎3. 人里に“おいしい餌”が増えている
住宅街には、クマにとって魅力的な食べ物がたくさんあります。
たとえば――
- 放置された柿・栗・梨などの果樹
- 家庭ごみ(残飯・ペットフード)
- 農家の収穫後の畑
- コンポスト・堆肥置き場
これらの**「匂い」や「味」**を覚えたクマは、
つまり、人の生活が“誘引物”になってしまっているのです。
🧭4. クマの生息域が広がっている
かつてクマは「深山幽谷の動物」とされていました。
しかし、現在は東北~関西の広範囲に分布が広がりつつあります。
背景には、
- 狩猟者の減少
- 自然保護政策による個体数の回復
- 餌を求めて山を越えた移動
などがあります。
環境省の調査によると、
近畿地方でも**滋賀・京都北部・兵庫北部・大阪北端(高槻・
🌦️5. 気候変動で行動時期がズレている
温暖化によって、
・冬眠が遅れる(12月→1月)
・春の活動開始が早まる(3月→2月)
というケースが増えています。
これにより、クマの活動期間が長くなり、
人と遭遇するリスクが増えているのです。
🗾第3章:全国での出没状況(2020〜2025)
| 年 | 出没件数(全国) | 死傷者数 | 備考 |
| 2020年 | 約13,000件 | 180人以上 | 記録的なドングリ不作年 |
| 2023年 | 約10,500件 | 210人以上 | 北陸・東北中心に多数の事故 |
| 2025年(現時点) | 約9,800件 | 160人前後 | 関西・中部地方で目撃増加 |
2025年は特に**「都市近郊型出没(アーバンベア)」**
これは、住宅地・学校・
🐾第4章:高槻市・大阪近郊での実態
📍出没情報(2024〜2025年度)
高槻市の北部(出灰、中畑、原、本山寺周辺)で、
複数のクマ目撃情報が報告されています。
- 2025年3月25日
→ 本山寺北側登山道でクマらしき動物を目撃 - 2024年秋〜冬
→ 出灰・中畑などでクマの足跡やフンを確認 - 2023年秋
→ 茨木市北部との境界でハイカーが目撃通報
大阪府全体でも「年間50件以上」の報告があり、
北摂エリア(高槻・箕面・能勢)は“出没重点地域”
🏔️高槻でクマが出やすい場所とは?
| 地域名 | 特徴 | 出没傾向 |
| 出灰(いずりは) | 山林と集落が接する | 高 |
| 中畑 | 耕作放棄地・果樹多い | 中~高 |
| 原(本山寺周辺) | 登山道利用者多い | 高 |
| 田能 | 山菜採り・農地付近 | 中 |
このような地域では、**朝夕の時間帯(4~8時/17~
🚶♀️第5章:もし高槻でクマに出会ったら?
❌やってはいけないこと
- 走って逃げる(追われる可能性あり)
- 大声で叫ぶ・背を向ける
- 子グマを見つけて近づく(母グマが襲う)
✅正しい対応
- 落ち着いて距離を取る(10〜20m以上)
- クマから目を離さず、ゆっくり後退
- 音を立てずにその場を離れる
- 市役所または警察に通報
(高槻市:072-674-7516)
🔔第6章:日常でできるクマ対策
| 分野 | 対策 |
| 家庭 | 果樹の実を放置しない・生ゴミを密閉 |
| 農家 | 電気柵・防獣ネットの設置 |
| 登山・ハイキング | クマ鈴・ラジオ・複数人行動 |
| 夜間外出 | 山沿いではライト携行・犬散歩注意 |
| 情報共有 | 市の「野生動物出没情報」ページを確認 |
🗺️第7章:高槻・北摂地域「クマ出没マップ」(2025年版)
(※WordPress用に地図画像を掲載推奨)
| 年度 | 地点 | 状況 |
| 2025 | 本山寺北側 | クマ目撃 |
| 2024 | 出灰 | フン・足跡 |
| 2023 | 中畑 | 作物被害 |
| 2022 | 田能 | クマ鈴音への反応確認 |
| 2021 | 芥川上流 | クマらしき影を通報 |
🧭 高槻北部の「山手地区」は、
「アーバンベア」出没の条件が整っているといえます。
🧩第8章:なぜ「人里クマ問題」は今後も増えるのか?
- 温暖化による山の生態系変化
- 人口減少による里山放置
- 狩猟人口の減少
- クマの学習能力の高さ
つまり、人間社会の構造的変化が背景にあるのです。
短期的に“駆除”しても、長期的な解決にはなりません。
🌱第9章:「共存」という新しい視点
欧州などでは「ヒトと大型野生動物の共生」が進んでいます。
日本でも、
・里山の整備
・クマ生態の研究
・教育・観光の融合(エコツーリズム)
といった形で、“共存モデル”を探る動きが始まっています。
🌏自然と人間の距離が縮まるほど、
「怖い存在」から「共に生きる存在」
🏡第10章:まとめ 〜高槻から考える“アーバンベア時代”〜
- クマ出没の背景には、自然だけでなく「人間の生活様式の変化」
がある - 高槻市北部などの山沿いでは実際に目撃例がある
- 恐れるだけでなく「正しい知識」「地域の協力」
で安全を守ることが大切
高槻という“都市と自然の間”にある街だからこそ、
「自然とどう共存するか」を考えるきっかけにしたいですね。




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